おはようございます。
世界が変わる「視点」の見つけ方 未踏領域のデザイン戦略という本を読みました。
著者は佐藤可士和さんという著名なアートディレクターです。グラフィックや広告が好きな方はよくご存じの方だと思います。
概要は慶應義塾大学SFCで著者が行った「未踏領域のデザイン戦略」という講義(ディスカッション形式)の内容をまとめたものです。
毎回テーマが与えられ、それについて学生たちはチームごとに考え、ディスカッションしプレゼンテーションに挑むという流れです。自分が20年前にタイムスリプしたような感覚にもなり、学生時代の講義の雰囲気が感じられました。自分がこの講義を受けていたらどんな回答を持っていただろうかとも考えさせられました。与えられるテーマは難題で、抽象的です。そこに課題を見つけ、コンセプトを立て、解決策を練っていく過程が読んでいて学生たちの苦悩が感じられ、興味深い部分でした。
佐藤さんの講義への取り組み方や学生のプレゼンの講評も先生チックではなく、デザイナー的視点がとても興味を引くポイントでした。
本書のタイトルにある通り、メインのキーワードは視点(コンセプト)です。
私が学生時代(美大)で課題を制作する際になんとなくコンセプトを考えていましたが、本書を読んでコンセプト=視点と定義づけられ、そういうことか!と考えがクリアになりました。
学生のとき自分がコンセプトと思い込んでいたのは単なるテーマでした。恥ずかしい。
デザイナーやモノづくりする職種にかかわらず、どういう視点で物事を解決していくか、コンセプトを立てる、というのは難しいですが重要な思考過程だと思いました。